After the Rainが野外の会場でワンマンライブを行うのは今回が初。森に囲まれた会場には全国から数多くのファンが集まり、2日間で約2万6000人を動員した。この記事では2日目公演の模様をレポートする。
開演時刻を少し過ぎた頃、メインステージの大型LEDビジョンでは、そらるとまふまふをデフォルメしたキャラクターのオープニング映像がスタート。それと同時に客席中央のサブステージでは、謎の白い風船がどんどんと膨れ上がっていく。これから起こる展開を予想して観客が身構える中、カウントダウン映像を経て風船が割れると、その中から姿を現したそらるとまふまふは「絶対よい子のエトセトラ」のパフォーマンスを開始。興奮したファンが割れんばかりの歓声を上げる中、それと呼応するように花火が打ち上がり、ライブは盛大に幕を開けた。
続けて「四季折々に揺蕩いて」を歌った2人は、メインステージに移動すると「解読不能」を披露。ステージ下から火柱が吹き上がる中、2人そろってギターを掻き鳴らした「負け犬ドライブ」に続いては、そらるが映画「賭ケグルイ」の主題歌「アイフェイクミー」を力強く歌い上げる。2人は昨年9月の最新アルバム「イザナワレトラベラー」リリース後、それぞれのソロ活動が忙しくなり、収録曲を披露する機会があまりなかったことを話すと、アルバム収録のバラードナンバー「箱庭鏡」をデュエット。続く「快晴のバスに乗る」では、まふまふが「楽しくいこう!」と軽快にステージを歩き回って観客に笑顔と歌声を届けた。
バンドのセッションを経て、「恋の始まる方程式」でライブを再開した2人は、続く「マリンスノーの花束を」でフロートに乗り込むと、ホースで水を噴射して大はしゃぎ。心底楽しそうな様子の2人を中心にして客席全体に笑顔が広がった。その後まふまふのソロ曲「曼珠沙華」を皮切りに「アンチクロックワイズ」など激しいナンバーが連続で披露される中、会場は徐々に夕闇に包まれていき、「彗星列車のベルが鳴る」では観客の持つ青と白のペンライトが星空のように美しく輝いた。
ライブ終盤、そらるは今月頭に自身のイベントを延期するほど体調を崩してしまったことに触れ、みんなのおかげで今回のライブは楽しく歌うことができたと感謝を伝えた。まふまふもファンからの励ましの言葉の1つひとつがそらるの支えになっていたと語り、そらるが元気にこの日を迎えたことを喜ぶ。会場がエモーショナルなムードに包まれる中、まふまふが「こんなしんみりした話は求めちゃいねえ。みんなはきっとこの荒んだ世界をハッピーに生きたいはずだ! そうだろ!?」と叫ぶと「世界を変えるひとつのノウハウ」に突入。そらるも「最後まで笑顔でいこうぜ!」とファンに呼びかけ、エネルギッシュなパフォーマンスを繰り広げた。
アンコールでは、そらるがピンク、まふまふがブルーのセーラー服風Tシャツを着て登場し、「チョコレイトと秘密のレシピ」をキュートに歌った。その後セミがステージに落ちてくるという夏の終わりを象徴するようなハプニングもありつつ、10月に新曲を発表することや来年の展開に向けて構想を練っていることを明かしたAfter the Rainは「桜花ニ月夜ト袖シグレ」「セカイシックに少年少女」を連続で披露。大歓声の中、すべての演目を終えた2人が観客に手を振ってステージを去ると、無数の花火が夜空に打ち上がり、ライブは大団円を迎えた。
After the Rain 2019 ~真夏のそらまふ大発生!!@富士急ハイランド~
2019年8月25日 富士急ハイランド・コニファーフォレスト セットリスト
01. 絶対よい子のエトセトラ
02. 四季折々に揺蕩いて
03. 解読不能
04. 負け犬ドライブ
05. アイフェイクミー
06. 箱庭鏡
07. 快晴のバスに乗る
BAND SESSION「Sparkle」
08. 恋の始まる方程式
09. マリンスノーの花束を
10. 曼珠沙華
11. アンチクロックワイズ
12. ハローディストピア
13. ブラッククリスマス
14. アイスリープウェル
15. 彗星列車のベルが鳴る
16. 世界を変えるひとつのノウハウ
<アンコール>
17. チョコレイトと秘密のレシピ
18. 桜花ニ月夜ト袖シグレ
19. セカイシックに少年少女
https://natalie.mu/music/news/345571
2019-09-01 09:00:00Z
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