ヘンリー王子(右)とメーガン妃は王室のメンバーから正式に外れることが決まった=ロイター
【ロンドン=佐竹実】英国のヘンリー王子とメーガン妃が、王室から抜けて経済的に自立することが決まった。2020年春以降は公務に就かず、王族への敬称である「ロイヤルハイネス」(殿下、妃殿下)の称号を失う。エリザベス女王は「より独立した生活を望むとの意思を支持する」と表明した。王位継承順位6位の王子が自らの意思で王族から抜けるという異例の事態となった。
夫妻はエリザベス女王を頂点とする王族ではなくなるが、「サセックス公爵」という爵位は残る。その知名度を生かし、講演などの活動が私的にできるようになる。19日付の英紙サンデー・ミラーは一面で、「ほとんどの時間を北アメリカで過ごし自由に働く」との見出しを付けて報じた。
夫妻は今後、私的な活動として様々なビジネスができるようになるが、王室は「彼らが行う全てのことについて、女王陛下の価値観を引き続き守ることを確認した」としている。
ヘンリー王子の王位継承順位は兄ウィリアム王子の3人の子よりも下だ。18年に元女優で米国人のメーガン妃と結婚してからは、王室から離れる意思をより強く持つようになったとされる。英スカイニュースは19日、「夫妻は伝統的な王室の役割を強いられることに対して不満を持っていた」と分析した。
夫妻は今後、公費でまかなわれる「王室助成金」は受け取らない。現在父チャールズ皇太子のコーンウォール公領の収入が分け与えられており、現地報道によるとこうした支援は続くという。警備にかかる費用をどうするかについて、王室は「コメントしない」とした。公費でまかなわれた英国の住居の改修費について、夫妻は240万ポンド(約3億3千万円)を返還するという。
エリザベス女王は18日に声明を発表。「ハリー(王子の愛称)とメーガン、(息子の)アーチーは常に愛する家族の一員」とする一方で、「彼らの幸せで平和な新しい生活を認めると合意したことは、私の家族全員の望み」とした。
母ダイアナ妃が報道陣に追われ事故死した経験があるヘンリー王子は、メディアへの警戒感が強い。アフリカ系のルーツを持つメーガン妃との結婚後は、過剰な取材や報道があったなどとして訴訟にも発展した。女王は「意図的な監視など過去2年間で彼らが経験した試練を認識し、より独立した生活を望む意思を支持する」とも述べ、夫妻に一定の配慮をした。
女王は声明で、「特に、メーガンがすぐに家族の一員になってくれたことを誇りに思う」とも付け加えた。国内ではブレグジット(英のEU離脱)をもじって「メグジット」と報じる新聞もあった。米国人であるメーガン妃に対する否定的な論調は根強い。
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2020-01-19 10:07:49Z
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